祭りのあと
この言葉は物心ついたときには知っていた。
知っていたというか体感していた、が正しいかな。
大好きだったお祭り。
おばあちゃんも一緒に夜遅くまで。
参加するようになったお祭り。
練習をするちっちゃな地域の集会場の
電話はずっと黒電話。
たいこにふえに、面倒を見てもらう側から
面倒を見るほうになって
あの場所で結婚をして子どもができて
またみんなでお祭りに参加するのかなって、そんな未来を思い描いていたけれど
気づいたら地元を出るっていう選択をしていて
もう出なくなってしまったお祭り。
興奮から醒めた虚脱感や寂しさ
またお祭りに参加しよう。
ゆいちゃんも一緒に参加しよう。
運動会や文化祭のあとの寂しさもそれ。
ここまで味わって祭りなのだ。